静かなる日本侵略
「共生」「多様性」という美辞麗句の裏で、 いま、何が進行しているのか—— 尖閣諸島・魚釣島への上陸、北朝鮮への取材訪問など、 すべてを自分の目で確かめてきた現役記者だから分かる、 すぐそこに迫ったわが国の危機! こんなにもある、“静かなる侵略"── われわれ日本人は、このまま“ゆでたカエル”になってしまうのか……? 佐々木 類 著 2018.10.11 発行 ISBN 978-4-8024-0066-4 C0031 四六並製 272ページ 生徒の9割が留学生、入学式で中国の国歌を歌う高校 凶暴化し、団地の乗っ取りを宣言する中国人が住む団地 日本の医療制度にタダ乗りする、ニセ留学生とブローカー 世界ではスパイ認定され教育現場から排除、日本では野放しの「孔子学院」 人口35人の離島に押し寄せる、6千人の中国人 日本に上陸後、次々と姿を消す、クルーズ船の「観光客」 入国管理体制の簡素化を、さらに推進しようとする国会議員 カネに物を言わせた、離島における常識はずれの観光開発 怪しい「漁船」を使って、威嚇と恫喝を繰り返す北朝鮮と中国 韓国資本に買い漁られる、自衛隊基地周辺の土地 「対馬は韓国領」などと繰り返される、執拗なプロパガンダ 内容紹介 世界を見渡せば、アメリカではトランプ大統領が登場して「アメリカ・ファースト」を叫び、ヨーロッパに目を転じれば、イギリスが欧州連合(EU)を離脱し、欧州統合どころか分裂に向かって遠心力が働いている。
この結果、伝統的な大陸パワーであるドイツが政治・経済の両面で影響力を強め、ロシアがウクライナ領だったクリミア半島を併合し、シリアでやりたい放題で中東での存在感を増している。
アジアでは中国が「一帯一路」のスローガンのもと、スリランカ、パキスタンといった経済弱小国に触手を伸ばし、札びらで横っ面を叩く拡張戦略を強引に進め、南シナ海、東シナ海をわが者顔で席巻し、北朝鮮の後見役としての立ち居振る舞いを強めている。
気づけば、わが国周辺は、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席、北朝鮮の金正恩労働党委員長といった、独裁者が支配する独裁国家に囲まれてしまった。
それなのに、情けないことにわが国は、自分で自分の国を守るという当たり前のことをより可能にする憲法改正という有効な手も打てずに、いたずらに時間を浪費し続けているというのが現状だ。
中国共産党の外交・国防の大方針である韜光養晦、つまり「才能を隠して内に力を蓄える」という戦略は、今や棚から下ろした状態にあり、各国と陸で、海で、問題を起こすトラブル・メーカーとなっている。
政権基盤を固めるには、対外強硬策は不可欠であるし、個人崇拝、自らの神格化が欠かせないというのが、共産党独裁国家の悲哀なのである。
それが周辺国のみならず、国際社会のいたるところで災厄をもたらしている。
習近平国家主席の母校、清華大の許章潤法学院教授が習氏について、「改革開放の成果を抹殺し、中国を恐ろしい毛沢東の時代に逆戻りさせた。
共産党メディアによる神格化は極限に達している。
なぜこのような知的レベルの低いことが起きたか反省が必要だ」と語っている通りだ。
トランプ大統領と金正恩労働党委員長による米朝首脳会談こそ行われた。
だが、われわれ日本人が守るべき歴史と伝統、家族と地域・国家の平和と安寧を脅かす最大要因、すなわち「本丸」は、中国共産党政権であることに今一度、思いを致す必要がある。
といっても、何もケンカ腰で緊張関係の中に生きよと言っているわけではない。
双方が歩み寄ることで解決できる課題はたくさんある。
相手がどうであれ、日本は日本のやるべきこと、備えるべきことをするだけなのだ。
言うべきことを言わない友好関係、善隣関係などないのである。
日本人は戦後73年間、防衛力の整備、憲法改正、教育という、国の根幹を成す一番大切なことから目をそむけ、アメリカの核の傘に守られながら、惰眠をむさぼってきた。
自衛隊や海上保安庁、警察や消防といった実力組織に守られた安全な場所から、護憲を叫んできた。
その結果が、本書で紹介した通りの惨憺たる現状なのである。
地方ばかりか都会の過疎地にまで深く根を下ろし始めた中国人らは、中国という国家が世界中で紛争の種をまきちらしているのと同様、街中のあちらこちらで問題を起こすトラブル・メーカーと化し、留学生や就労者という形で日本社会に浸透する。
さらには、国民の血税が4割も投入されている医療保険のタダ乗りまで許し、知ってか知らずか、それに怒りの声すら上げようとしない。
交通事故で命を落とす人は、それまで交通事故で命を落としたことがない。
災害で命を落とす人は、それまで災害で命を落としたことがない。
自分の命だけではない。
家族を、故郷を、国家を奪われてしまえば、取り返しがつかないのである。
このことを肝に銘じながら、国内外の情勢に目配りをしていかねばならないと考えている。
繰り返して言えば、外交、防衛、移民政策という国家の根幹にかかわる問題は、ひとたび間違えると取り返しがつかないのである。
とりわけ移民問題は、自分たちの身の回りに直結する話であり、国民みんなが考えていかねばならない、日々の生活と命に関わる問題なのである。
論語にいわく、「鳥の将に死なんとするとき、その声は哀し。
人の将に死なんとするとき、その言うや善し」。
わが国の将来は、老いも若きも、われわれの双肩にかかっている。
国家百年の計を考えながら、子や孫たちに、命のバトンを渡していってほしい。
目 次 —— はじめに 第一章 中国人だらけの日本 生徒の9割が中国人留学生という異様 カッコウのヒナを育てる「お人好しニッポン」 「多様性」という名の美辞麗句 教授をつるし上げる中国人留学生 凶暴化する「千葉の中国人」 この団地を乗っ取ってやる 埼玉には元祖「チャイナ団地」 見て見ぬふりのUR 美談仕立てで臭い物にフタ 老華僑と新華僑 中国人住民による「数」の脅威 日本の医療保険制度にタダ乗りする中国人 第二章 孔子学院は中共のスパイ機関なのか きっかけは天安門事件 ディープチャイナ(腹黒い中国)戦略 恩を仇で返される日本の政治家たち 立命館の孔子学院は取材拒否 孔子学院はFBIの捜査対象 孔子学院に無防備な文科省の怠慢 中国に侵食されるオーストラリア 「尖閣は中国領」を掲げるAPU孔子学院 情報インフラの中枢に食い込む中国企業 日本にも欲しい「内政干渉阻止法」 中国のために奔走するイラン系スパイ議員 世界を席巻する中国人移民 中国が相手国政府へ浸透する手口 中国当局の女スパイが暗躍 中国のトラップに引っかかる政治家たち 孔子学院は学術界へのマルウエア(悪意のあるソフト) クライブ・ハミルトンが語る「静かなる侵略」 孔子学院による多額の献金攻勢 米国でスパイ疑惑の中国系企業「華為技術(ファーウェイ)」 米国の孔子学院も疑惑の集中砲火 孔子学院を強く牽制する米国防権限法が成立 第三章 日本の離島が危ない! 人口35人の集落に6千人の中国人!? 日本人の目につかぬ場所に中国人 奄美の一部が中国の治外法権に ザル状態の離島防衛 減り続ける奄美大島の人口 知らぬまに進む誘致計画 入国審査の簡略化を求める公明党議員 公明党と中国の太いパイプ 消えるクルーズ船の乗客 相次ぐ中国人船客による犯罪 止まらぬ中国人の失踪 スウェーデンでは移民がギャング化 特殊詐欺にも関与する中国人船客 そんな中国人たちへの「ビザ免除」 大型クルーズ船の誘致はトーンダウン 公明党・遠山議員に直撃インタビュー:「失踪中国人は国防上の脅威ではない」 東シナ海は緊張の海 公明党・遠山氏「中国からの働きかけはない」 なぜ観光客誘致に前のめりなのか 寄港候補地の条件 二転三転する誘致計画 陸自の新基地建設と同時期に誘致話が浮上 「関心がない」と関心を示す地元代議士 官房長官と公明党 占領の危機を脱した、西郷どんが愛した町 「22万トン、6千人」の巨大クルーズ船がやって来る つきまとう中国人のダーティ・イメージ 第四章 日本近海を暴れ回る北朝鮮と中国 何かが変だ:相次ぐ北漁船の難破 漁民か、工作員か 北朝鮮の背後に中国の影 恫喝目的? 小笠原に200隻の中国漁船 中国漁船を銃撃して拿捕:パラオ共和国を見習え 中国漁船に海上民兵 尖閣にも大挙して襲来する中国漁船 五島列島も威嚇:民間協定で「間接侵略」を手引き!? 九州の離島には本能的な警戒感がある 沿岸強化で日本の島々を守れ 第五章 韓国に占領される国境の町 韓国資本に買い漁られた対馬の海自基地 韓国嫌いは「日本ヘイト」が原因 「防衛省が馬鹿なんだよ」怒る地元住民 雇用創出で苦渋の選択:韓国資本を受け入れ 天皇皇后両陛下の石碑が韓国の人質に ルーピー鳩山の悪夢 ホコリをかぶったままの「外国人土地法」 対馬市を長崎県から福岡県に移管せよ 無視できない韓国人観光客の落とす金 「対馬も韓国領」というナンセンス 仏像盗難で悪化する住民感情 木槿の違法植栽事件に見る韓国人の無駄な狡猾さ 勇猛果敢な対馬武士の誇り だれが国を守るのか おわりに
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